モノづくり技術力向上コンサルタントの日記

経営と技術を取り持つ解釈士

【モノづくりの技術力向上コンサルタントが考える生産性向上その2~今のリソースが財産~】

こんにちは、技術力向上コンサルタントの赤星@技術士です。


生産性向上の要因である「4M」の視点で
製造業の困りごとの解決の方向性を考えていきます。
今日からは、4Mの「機械:Machine」です。


<おさらい>
念のためにおさらいを。
4Mとは、下記の頭文字を表しています。
人:Man
機械:Machine
お金:Money
方法:Method
です。
前回までは、「人」の視点から書きました。
一番生産性に直結するのは「人」の意識、コミュニケーション、考え方など
だと考えます。
人が変われば、環境は変わります。
<今回は、「機械」です。>
機械は、人の生活を豊かにするものです。
最近の機械は高度化して、便利になりました。
生産性向上には欠かせない「機械」です。
実体験をもとに、わかりやすくお伝えしようと考えています。
その後は、
その3:お金
その4:方法
となります。


<今のリソースが財産>
もちろん、ここでのリソースは
「機械」です。


中小企業製造業や個人でも様々な
「機械」をお持ちだと思います。
身近なものでは、
自転車
自動車
洗濯機
掃除機
など・・・
製造業では、
プレス機械
研削盤
NC
MC
など・・・
です。
今では、単独でつかう
「機械」
ではなく、
「つながる機械」
として、最先端技術を搭載したものも
増えています。


<最先端の機械が生産性を向上させるとは限りません!!>
理由は、結局人が介在するから、
(1)使いこなせる能力の有無
(2)自身の環境に合っているか?
(3)目的とその達成レベル(目標)のロードマップが描けているのか?
を検討しなければなりません。
新しい機械を導入する
「意味」
を考えてほしいのです。
狭い範囲の工程改善のために
安易に高価な機械を入れることがあります。
工程のボトルネックを改善する
という意味では正しいです。
しかし、生産性は
上流と下流川の流れのようにながれること、
を目指すべきです。
目先にとらわれ、
「ツール」ばかりに目が行くと、
結局「導入すること」が目的となり、
おかしくなりますから。
ボトムアップ型を目指す!!>
全体バランスでの生産性向上は、
ボトムアップ型で行っていくといいです。
各工程の分析・実作業の実態を
「次工程へ渡す側」
「受け取る側」
「次工程へ送る側」
の立ち位置で改善をしてみるといいです。
そこで、見えてくることがあります。
それが
「ムダ」
です。
既存の設備や方法にも改善する余地があり、
使っていない機能が見えます。
また、違う使い方ができ、前後工程でも
活用できる場合があります。
例えば、半田のガスを吸うヒュームフード。
これを、接着工程に活かすこともできます。
揮発した接着剤の溶剤が人体に及ぼす影響をなくす装置として。
できるだけ、既存の設備に
「いのち」
を吹き込むことが生産性向上の最初にすべきことです。
そして、便利になるような工夫を追加して、
「つながる機械」
として独自の組織にあう
「専用機」を作りましょう。
今あるものは「財産」です。
捨てるのではなく、どうしたら使いやすくできるのか?
を考えることが、生産性向上への第一歩です。

<まとめ>
今日は、今のリソースが財産についてお伝えしました。
一つ目は、つながる機械を使いこなす時代
二つ目は、最先端技術は生産性向上させるのでなく、単なるツールであること、
三つめは、ボトムアップ型を目指す、
でしたね。

経営のヒントになれば幸いです。
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