【残業には、「ランナーズハイ」のような側面がある!?】
こんにちは、技術力向上コンサルタントの赤星(ビジネスネーム)@技術士です。
2019年1月6日のYahooニュースからです。
退社時間を意識できない"過労社会"の異常
残業時間が60時間を超えると、幸福感が微増に転じるというデータ。
経営者のみなさんは、いかがですか?
<以下、一部引用>
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研究では「月に残業時間60時間未満の層では主観的な幸福感がどんどん下がっていくけれど、
60時間を超えたところで、逆に幸福感は微増に転じる」ことを明らかにし、
この現象を「残業麻痺」と定義しました。
この特異な「微増」のパターンについては、
今までに少なくとも3つの先行研究でも明らかになっていたのですが、
それらでは誤差として処理されるか、「理由は不明」として解明されていませんでした。
それを、今回の研究では「フロー(flow)」という概念を用いて説明しました。
(中略)
簡単に言うと「人がある行為に完全に集中し、浸っている体験・心理状態」のことです。
端的にいえば「ランナーズハイ」ですね。
スポーツの領域では、選手が極度の集中状態にあり、他者や自我すら忘れてしまうことを「ゾーン」とも呼びます。
こうした心理状態をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
残業時間が長くなることで仕事に没入して「フロー」状態になり、
かつ「仕事がうまくいっている」「自分の思い通りにすすめている」という「自信」が高まることで、妙な自己向上感を感じてしまう。つまり「認知の歪み」が発生し、
これらが「残業麻痺」に関係しているということがわかりました。
残業が長くなることで「幸福だ」と思ってしまうのだけれど、
一方で健康やメンタルへのリスクはどんどん増してしまうのです。
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超高齢化社会へと注入したなかで、70代、80代まで現役で仕事をしなければならない現実。
いままで、40年間で良かったことが、50年、60年と続けることの意味。
必ず無理があると考えます。
しかし、問題は環境や時代の変化に合わせた「アンラーニング(学習棄却)」ができていないこと。
いくらいい人財を獲得しても、「旧体質」のマネジメントと手段では、やめていくでしょう。
日本の社会がこのまま長時間労働を常態化させたまま進んでいくと、人手不足は今以上に深刻になります。
長時間労働は誰からも嫌われているので、企業は人を採れなくなるでしょう。
「人が採用できずに事業継続ができなくなり、新しいビジネスに挑戦できなくなる前に、経営課題として長時間労働について議論してください。会社が持続的に儲かるためには必要なことです」
と提唱しています。
その通りだと思います。
そのための手段として、皆が取り組む「残業規制」「ノー残業デー」です。
外科手術的なもので、効果はあります。
しかし、やるべきことが同じで、時間だけを強制的に減らされるとどうなるのか・・・
「できる人に仕事が集中する」
「その人財だけが極端に仕事量が増え、精神的うつや退職する」
といったことになります。
そのためには「やらないこと」をジャッジするマネジメントが重要なのです。
この取り組みは、大企業でも少しづつ進んでいます。
しかし、中小企業はどうでしょうか?
ただでさえ、人員不足なのに、そんなことができる人材がいない・・・
ということかもしれません。
しかし、「マネジメント」と「組織開発」は本当の働き方改革には重要なことです。
マネジメントで求められることは、
「残業を減らして、かつパフォーマンスを上げるマネジメント」で、これができるマネジャーの人材開発が必要となります。
とりわけ、「やるべきこと」を見極めるために「やらないこと」をジャッジするという、マネジメント層にしかできない仕事をこなすため、自分の判断の軸をブレずに持つことが極めて重要です。
「組織開発」で重要なのは、
「誰が・何を・どんなふうに行うか」を明確化し、上司・部下のわけ隔てなく、従業員同士が相談しあえる風土を保ち、就業時間をはっきりと意識するようにする、ということです。
この2つを経営課題として経営者が率先して取り組むことこそが、
「会社が儲かるための施策」
なのですから。
その解決のお手伝いができるのが180日現場改善プログラムです。
経営のヒントになれば幸いです。
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